教養ゼミナール 「テクノロジーが社会に出るまで」 2004年度版

担当:垂水浩幸、前期水曜3限、3304 教室

(last update: 2004/7/21)

注意:第3回レポートの締切は 8/9 に延長します。

シラバス内容

1.授業の概要

テクノロジーは最終的には製品や要素技術として世の中に貢献してこそ価値がある。今後講義でテクノロジーに関する知識を習得していくに先立ち、工業製品と社会との関連、利用者との関連について問題意識を持っておくことは、大学での学習目的を明確にする上で重要である。本ゼミでは、工業をとりまく社会背景、社会の諸制度、製品企画手法、製品の使いやすさ評価などのテーマを中心に、先端ベンチャー起業などを例にとってテクノロジーと社会との関わりを知ることを目標としている。しかし最も重要な課題は各テーマについて調査、発表、討論をする力を養うことである。理科系学生が一般に苦手とされる国語力、コミュニケーション能力の向上についても積極的に取り組んでもらうことを前提とする。

2.授業の到達目標

  1. 調査、討論、グループ作業、資料作成、発表など大学生に必要な基本的学習能力を習得する。
  2. 先端ベンチャーの起業を例にとって調査することにより、工学・技術と社会との接点をさまざまな角度から知る。
  3. 製品の使いやすさという観点で身の回りの工業製品を評価することにより、ユーザの視点や市場性を意識できるようにする。
  4. 新聞や雑誌の経済記事、工業記事を読めるようにする。

3.授業及び学習の方法

授業計画の欄に示す要領で調査内容を発表する。発表者以外の全学生には必ず積極的に質問、討論をしてもらう。討論・発言態度は重要な評価項目であり、発言の少ない学生は単位取得可能性が低くなる。レポートは3回課し、ゼミで学んだり感じたりしたことをまとめてもらう。

4.単位の認定方法

発表資料・レポートの内容充実度 40%
プレゼンテーションテクニック 20%
討論・発言態度(出席は前提) 40%

4回以上欠席は不可。(遅刻または早退2回を欠席1回に数える。)

5.その他

オフィスアワーは水曜16:30〜19:00とする。質問はメールでも受け付ける。(tarumi@eng.kagawa-u.ac.jp)。

6.授業計画(修正あり)

回数
発表担当班
内容
資料
詳細
1
4/14
-
オリエンテーション
説明資料
ゼミの進め方について説明する。
2
4/21
1, 2, 3
新聞・雑誌を読もう
 

経済記事、技術記事をとりあげ、その内容が完全に理解できるまで調査・報告をしてもらう。 各班1件の記事。

1班:IT武装へタクシー走る、 2班:優しくすれば愛想良いロボット、 3班:大不振のソニーPSX
4班:ハイブリッド車用電池、 5班:携帯型デジタル再生機、 6班:LED信号機、各社増産

3
4/28
4, 5, 6
4
5/12
検討会
製品企画の手法
   既存の製品の特徴を分析する手法について学ぶ。自分達が新しい特徴を持った製品を開発を狙うとすればどうすれば良いのか?考えるヒントになる。グループで検討を行って発表してもらう。各班でそれぞれテーマを決めて取り組むこと。
5
5/19
1, 2 ,3
6
5/26
4, 5, 6
7
6/2
検討会
特許と知的財産権
  特許の意味について学ぶ。また、実際にどのようなものが特許になっているのか、実例を調べて発表してもらう。例えば、香川大学の先生はこれまでにどんな特許を出願してきたのか、調べてみよう。 個別テーマ例は以下の通り。知的財産権とは。特許とは。特許に関する最近の新聞記事や事例など。特許の書き方。香川大学の先生の特許の例。
8
6/9
検討会, 3, 2
9
6/16
5, 4, 6, 1
10
6/23
検討会
使いやすい製品とは?
  個々の技術は先端的であったとしても、使いにくい製品は売れない。どういうものが利用者に喜ばれるのか、分析の手法や事例を学んで実習する。各班でそれぞれテーマを決めて取り組むこと。
11
6/30
6 ,5,4
12
7/7
3, 2, 1
13
7/10 (振替日)
検討会
ベンチャーの事例調査
 

技術ベンチャー企業を興して成功した例にはどのようなものがあるのか、会社の作り方など、テーマを設定してを調査して発表してもらう。

1班:最新の土木技術、2班:アップル、3班:モザイクとヤフー、4班:マイクロソフト、5班:香川大学工学部のベンチャー、6班:デルとアマゾン

14
7/14
1, 2, 4
15
7/21
3, 5, 6

発表の要領

レポート提出締切日

回数
締切日
内容
1
6/2
「新聞・雑誌を読もう」「製品企画の手法」
2
7/14
「特許と知的財産権」「使いやすい製品とは」
3
8/9
「ベンチャーの事例調査」

レポートに書くべき内容

レポート提出方法

7.教科書・指定図書・参考書

資料を配布する。それ以外の参考書はその都度指示する。