ネットワークセキュリティ(水1) 2010年度版

last update 2010/07/16

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注意事項

授業の目標

  1. 暗号体系の基本的な知識(秘密鍵暗号と公開鍵暗号等暗号の分類や基本用語)を説明できる。
  2. RSA暗号、S-DES暗号等の基本的な暗号アルゴリズムについて、簡単な例の計算が資料を見ながらできる。
  3. デジタル署名の原理について説明できる。
  4. SSL、暗号プロトコルなど暗号技術の応用例について機能を説明できる。
  5. セキュリティホールについて例を説明できる。

授業の概要

まず、背景知識として暗号の歴史、簡単な暗号の説明、数学的な準備を行った後、現代の重要な暗号体系である秘密鍵暗号と公開鍵暗号の両者について、代表的な例を説明する。次に、認証技術としてパスワードや電子署名等の数理的認証技術、電子すかし技術などを説明する。セキュリティホールについても実例を説明する。セキュリティ技術が実際のインターネット利用においてどのように活用されているかも述べる。

成績評価

試験で評価する。試験は2回行う。1回目は授業前半、特に暗号理論に関するものであり、授業の目標(1)(2)について達成度を評価する。計算問題を含むので電卓の持ち込みを可とする。2回目は授業後半の知識を問うもので持ち込み不可である。授業の目標(3)(4)(5)について達成度を評価する。各試験50点で評価する。それぞれの試験で、授業の目標達成レベルを合格点(30点)とする。また授業の目標以外で授業で触れた項目についても出題しこれらについての解答状況により高い成績評価を与える。

講義予定/経過

講義資料がダウンロードできます。改訂されることがありますので最新版に注意してください。

回数
講義日
予定内容
理解目標
備考、進捗状況など
1
4/7
ネットワーク犯罪の脅威 ネットワーク犯罪の事例を示せる。  
 
4/14
休講    
2
4/21
暗号入門、暗号の種類 暗号の役割、暗号の基礎原理、暗号の分類について概略を説明できる。  
3
4/28
秘密鍵暗号 秘密鍵暗号の例としてS-DESの暗号化方法を説明できる。  
4
5/12
DES暗号とそれに対する攻撃手法事例を説明できる。実際に使われている秘密鍵暗号について事例を示せる。  
5
5/19
公開鍵暗号 公開鍵暗号の原理を説明できる。事例としてRSA暗号のしくみを説明できる。  
6
5/26
RSA以外の公開鍵暗号事例の原理を説明できる。デジタル署名の原理、ハッシュ関数の原理と役割を説明できる。  
7
6/2
電子認証とデジタル署名 RSA署名の原理、ブラインド署名の概念と役割を説明できる。  
8
6/9
中間試験

授業前半の内容について、試験を行う。
暗号の計算式に関しては例年同様に資料を提供する。
電卓のみ持ち込み可。プログラム機能付電卓は不可。

6/9 アップ分には解答例に間違いがありましたので修正しました。
9
6/16
相手認証とメッセージ認証 パスワードの原理と問題点を説明できる。使い捨てパスワードの方式、暗号による認証の原理、メッセージ認証の概念と原理について説明できる。  
10
6/23
ゼロ知識証明と暗号プロトコル ゼロ知識証明、コイン投げプロトコル、電子投票など、暗号を使ったプロトコルの機能、役割、原理を説明できる。  
11
6/30
ウェブシステムのセキュリティ SSL、web探索ロボット、などについて説明できる。  
12
7/7
ファイアウォール システム侵入検知、ファイアウォール、ログ確認などについて説明できる。 教室変更 3303教室
13
7/14
セキュリティホール セキュリティホールによる侵入の例について説明できる。 教室変更 3303教室
14
7/21
まとめ    
15
7/28
期末試験    

参考書

著者名

タイトル
出版社
定価
生協入荷
結城浩
暗号技術入門 -- 秘密の国のアリス --
ソフトバンク
3,150
 
黒澤馨、尾形わかば
現代暗号の基礎数理
コロナ社
3,255
 
板倉正俊
インターネット・セキュリティとは何か
日経BP
2,730
 
岡本栄司
暗号理論入門(第二版)
共立出版
3,360
 

ブルース・シュナイアー
(山形訳)

暗号技術大全
ソフトバンク
7,770
 
辻井重男
暗号と情報社会
文春新書
725
 
岡本龍明他
現代暗号
産業図書
3,900
 

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